fc2ブログ

滝廉太郎 「荒城の月」 20種類の演奏・・・

※2020/03/09 追加投稿
楽譜について末尾に追加投稿しました。


最近、いつもクラシックのコンサートに一緒に行く友人のMさんから1枚のCDをプレゼントとしていただいた。
2003年にキングレコードから滝廉太郎の没後100年にあたり発売されたCDで、なんと滝廉太郎作曲の「荒城の月」ただ1曲だけを20種類の演奏で音源を紹介したものだ・・・

img540.jpg

尺八での独奏をはじめ、独唱、合唱、ヴァイオリン、チェロ、フルート、箏、ハーモニカ、ピアノ、ギターの他、グレゴリア聖歌風だったり、ドイツ語による歌唱や、エレキギター、ロックでの演奏など多彩な録音だ。そんなことから音源の録音も1925年のSP録音から発売年の2003年までと幅広い。

20種類の演奏は下記のとおり・・・
ジャケット内のブックレットをスキャンしました。

img543.jpg
img548.jpg
img546.jpg

とにかく、ここでの演奏者の顔ぶれには実に豪華で驚きだ!すべて紹介したいところですが、印象に残った演奏のいくつかを演奏順ではありませんが紹介したい。

藤原義江のテノールによる録音は2種類。1928年の音源はアメリカでのヴィクター社によるテスト録音。歌詞が間違っているが国内でも発売されたとのこと。藤原節というのだろうか、独特の発声と節回しが興味深い。1937年録音はジャズスタイルの演奏で面白い。

天才の美貌ヴァイオリニストとして活躍した諏訪根自子…17歳の時の録音。魂を感じる演奏。17歳の演奏は思えない。

チェロのファイアマンはさらりとした中にも、時折力強さを感じる。今でもCDは何枚か発売されていますが、演奏を聴くのははじめてです。

フルートの巨匠、マルセル・モイーズがこの曲を録音していたとは驚きでした。柔軟性のある透る音色が特徴だろうか。同じフルートのこれまた巨匠、ジャン・ピエール・ランパルの演奏は実に柔らかな透き通った演奏。伴奏がリリー・ラスキーヌのハープというのも驚き…素晴らしい華麗なハープ…こんな録音があったんだ、という感じ、箏と尺八の演奏を連想させる見事なテクニックの演奏だ!

宮城道雄による胡弓による演奏も興味深い演奏だ・・・

ドイツ語訳によるテノールのヘフリガーの独唱も素晴らしい。ドイツ語でヘフリガーが歌うと、荒城の月がまるでシューベルトの歌曲集の1曲を聴いている感じになってしまう。不思議ではあるが何の違和感もなく自然なのが面白い。

コントラバスの演奏はゲリー・カー、パイプオルガン伴奏でコントラバスだと、どっしりとした重厚な響きで全く異次元の荒城の月だ。

シュヴェトーニュ修道院聖歌隊によるヘルヴィム賛歌では同じ荒城の月のメロディーでありながらグレゴリア聖歌のように、宗教曲的な雰囲気に満ちた不思議な感覚だ。つい拝みたくなる・・・・

エレキギターの寺内タケシ・・・雅楽調の雰囲気でのスタートが面白い。エッ…これが寺内タケシと思って聴いていたら。最後は乗りのったエレキの嵐・・寺内タケシの超絶的な演奏だ。

ドイツのハードロック・バンド、スコービオンズの演奏は、1978年来日時の東京でのライブ録音。驚いたのはヴォーカルが滝廉太郎のオリジナル・メロディーを正確に歌っている。実に面白い。ロックの伴奏で聴く荒城の月・・・滝廉太郎が聴いたらなんと思うだろうか…なんとも言えない素晴らしいロックだ。

同じ「荒城の月」という1曲だけで、これだけ違った演奏を楽しむことが出来、1曲1曲が実に素晴らしい演奏だ。今まで「荒城の月」は単にメロディーを知っているだけの曲、という感じだったが、この曲は日本を代表する名曲であることは間違いないだろう。

あらためてジャケットをみたら価格が税抜き3,000円だった。このようなCDが発売されていたとは全く知らなかったが、もし知っていても多分、購入はしなかっただろう。あらためてMさん、プレゼントありがとう。

このCD、素晴らしい企画なのですが、あまり売れなかったみたい?で、タワーレコードでは2018年再発売のものが、まだ在庫があります。税込み3,300円とチョット高価ですが興味のある方はぜひ購入して聴いてみてください。

タワレコの通販で購入できます。
https://tower.jp/item/996878/荒城の月のすべて
2020/03/09 追加投稿
”はなの宴~”の楽譜の#の件ですが、#がついているものとついていない楽譜があります。滝廉太郎の原曲は「中學唱歌」でロ短調で#がついているのですが、山田耕作が#を取って編曲?したようです。
山田耕作は原曲のロ短調をニ短調に変えています。山田耕作の大正7年の初版の楽譜では#がついていたようですが大正13年の版では#が消えているようです。

「中學唱歌」の楽譜を掲載します。


img549 - コピー

このCDの演奏では#をつけた演奏と、そうでない演奏とまちまちですね。
では、今日は、このへんで・・・HIROちゃんでした。
スポンサーサイト



コメント

yositaka

すごい
これはすごい内容ですね。キングはもちろん、ビクター、コロムビア、EMI原盤も使っている。パブリックドメインではない音源の使用には、費用がかかったでしょうね。それが高価格の理由と思われます。
でもこのジャケットデザインは芸がないなあ。これじゃ売れないですよ。

山田耕作版は『編曲』ですね。こちらが一般に流布していますが、いったん原曲版を知ってしまうと、気になりだします。♯のほうがシューベルト的、そして滝廉太郎的だと思います。

HIROちゃん

yositakaさん、コメントありがとうございます。
この録音の中で原曲の#で歌っているのは2の少年合唱団の演奏と、なんと20のロックの2曲だけです。ヘフリガーも山田耕作版で歌っています。
個人的には原曲の#が入ったほうが好きなのですが・・・

確かにこのCD・・企画は素晴らしいのですが高価格です。おっしゃる通りですが、さて、このCDはどのくらい売れたのでしょうか、ちょっと気になりますね。
それにジャケットのデザイン・・・たしかに・・・なんか気をひかないですよね。

さめちゃん

元やほおブログの人ですかw
ボクも元やほおブログで現在アメブロです。
ところで、荒城の月ですが、このCDが出たときにヘルヴィム賛歌を視聴して欲しかったのですが欲しいのはヘルヴィム賛歌だけだったので迷って当時、お高かったのもあって買いませんでした。
最近、まだなぜか気になってyoutubeで三橋美智也やクラシックの歌手の人の歌で聴いて、まだ迷ってます。w
ちなみにジャケのデザインは悪くはないと思いますけどね。
というか、それ以外思いつきません
何年も見て迷ってるからかもしれませんがw

HIROちゃん

面白い企画・・・
さめちゃんさん、
コメントありがとうございます。Yahooブログから引っ越しましたが、実はアメブロでも、ほぼ同じ内容で投稿しています。アメブロの方が記事は書きやすいのですが・・
正直、FC2の方がクラシック・ファンは多いような気がしたので、FC2でもブログを書いています。

この「荒城の月」のCDですが、非常に面白い企画で演奏も良いものが多いため、聴いてみる価値はあると思います。

ジャケットね~~~~~う~~ん・・・
何とも言えませんが、もう少し、このCDの企画性がわかる工夫があればよかったのかな~~~ と思った次第です。
非公開コメント

HIROちゃん

プロフィール
Yahooブログが終了のため、こちらに引っ越してきました。
F2ブログの機能に慣れていませんが、よろしくお願いします。
Yahooブログからの記事は全て残っていますが、コメントまでは引っ越しできませんでしたので、Yahooブログでのコメントは全て消えています。また、写真等、お見苦しいところが一部あります。ご了承ください。

訪問ありがとうございます。

カテゴリ