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カラヤン指揮/チャイコフスキー交響曲第6番「悲愴」/NHK放映から・・演奏はいいけれど・・・

昨夜のNHKのEテレの番組「クラシック音楽館」でカラヤン指揮/ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団による、チャイコフスキーの交響曲第6番「悲愴」と、バーンスタイン指揮/ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団によるマーラーの交響曲第5番が放映されました。
新聞の番組表には「カラヤンとバーンスタインの伝説の名演奏」そして、「冷凍保存されていた名演フィルムがリマスターで鮮やかに」と書いてあったので、鑑賞してみました。
今回の悲愴の映像は1973年に35mmフィルムによる録画で、NHKが8Kの最新技術でリマスターしたものを放映したもの。
 演奏が始まった途端・・・あれっ! この映像ってみたことがあるな~~と思ったら、下記のチャイコフスキーの交響曲第4番、第5番、第6番「悲愴」の3曲を1枚のDVDで、グラモフォンから発売されたユニテルの映像と同じものでした。

img20210517_17370882.jpg

 我が家のテレビジョンは8Kではないのですが、確かに映像はDVDより鮮明でした。しかし全体的にDVDより明るさが目立ったように感じました。

 さて、この映像ですが、見ている限り観客も写っていて、コンサートの「ライブ映像」のように見えますが、これは編集されたツギハギだらけのインチキ映像、いわばライブ風映像でしょう。別にあらひろいをするわけではないのですが、違和感の多い映像作品です。
 まずコンサートが始まるオープニングの映像は会場の最上階あたりからステージ全体を写し、拍手で小さく映ったカラヤンらしい人?が登場します。(小さくてわからない) すると、いきなり目をつぶったカラヤンの大写しで曲が始まります。オープニングの画面の質とだいぶ違います。このオープニングの映像はDVDでは第4番、第5番でも全く同じ映像を使用しています。コンサートで第4番、第5番、第6番「悲愴」を一気に演奏することはないでしょう。よく見ると、オープニングのカメラの前の女性の頭、周辺の聴衆の動きが全く同じです。つまり3曲とも同じオープニングの映像を使って編集したものです。

 今回のNHKの映像は確かにDVDよりきれいですが、作品そのものはツギハギが多い失敗作。確かにカラヤンの周辺を写した映像では客席の観客が写っているのでライブに見えます。ところがカラヤンの指揮の映像になると目をつぶった表情の顔と、少し大げさな動きの指揮姿ばかりが強調されます。また、ホルンなどの管楽器の映像になると周辺の映像はなく、画面の質も若干異なる感じです。
 面白いのは、映像を見ていると、いつの間にかコンサートマスターの隣のヴァイオリン奏者が別人に変わっています。これは笑えます。(同じような映像としてベートーヴェンの交響曲第9番「合唱」のDVD映像でもライブ風で観客はサクラ・・一部で、同じ場所の観客を写しているのに楽章の途中で突然、何人かが変わるのです。)こんなインチキ映像がカラヤンのDVDには満載です。(そうそう・・ムターとのベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲ではムターのヴァイオリンの弓の糸が少し切れて垂れさがったまま演奏しているのに、突然、別なきれいな弓に変わっています。)
とは、言え、この悲愴の演奏そのものは悪くありません。カラヤンは「悲愴」が好きだったのでしょうか、多くの正規の録音を残しています。末尾にHIROちゃんのカラヤンの悲愴のライブラリーを記しておきます。多くの録音がありますが、基本的な曲の解釈はあまり変わっていない気がします。
どの録音でも繊細さとロマンティシズム、感傷性は素晴らしく、迫力、緊張感もみられます。言葉を変えれば、以前にも書いたのですが、カラヤン魔術師の催眠術?による、聴かせ上手な演奏だと思いますが・・・・どうでしょう?・・・「聴かせ上手」という言葉は悪いでしょうか?
曲にもよりますが、一種の催眠術にかけられ、素晴らしく聴こえてしまうのです。まあ、「悲愴」を聴くならカラヤン盤は無難な演奏と言うべきでしょう。「悲愴」なら名盤はいくらでもあります。
ヤフー・ブログ時代に投稿した「チャイコフスキーの交響曲(名盤・名演奏)」の投稿記事のアドレスをこの記事の最後に記しておきます。ご参考まで・・・

なお、HIROちゃんの手元にあるカラヤンの「悲愴」のライブラリーは次のとおりです。アンチ・カラヤンと言いつつ良く集めたものです・・・あっ!・・・そうそう、カラヤンの映像作品は画面を見ないで音だけで鑑賞したほうがいいかもね・・・騙されても気が付かないので・・・

HIROちゃんのカラヤン指揮の「悲愴」
・ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団 (1948) LP、CD
・フィルハーモニア管弦楽団 (1950) LP、CD
・ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団 (1964) LP、CD
・ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団 (1971) LP、CD
・ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団(1973)※DVD映像
 (今回NHKの放映と同一のもの)
・ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団 (1976) CD
・ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団 (1984) LP、CD
・ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団 (1984)※DVD映像
上記と同じ音源?
・ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団 (1988/05/02)
 東京公演(サントリーホールでのライブ) CD

■ご参考
チャイコフスキーの交響曲(名盤・名演奏)

https://hirochan29dec2951.blog.fc2.com/blog-entry-921.html
※ヤフーブログからの引っ越しで、この記事のコメントは全て消えています。

あれっ!・・・カラヤンばかりでバーンスタインのマーラーの交響曲の感想を書くのを忘れました。
HIROちゃんにとっては、初めて見る映像でした。バーンスタインのマーラーはニューヨーク・フィルハーモニックとの全曲の他、何枚か音源のCDを持ていますが、今回の映像では第4楽章の「アダージェット」がとても美しかった・・・とだけ書いておきましょう。

では、今日は、このへんで・・・HIROちゃんでした。
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コメント

yositaka

カラヤンは恩人
録画しましたが、まだ見ていません。
カラヤンのこの種の映像作品は音と映像は別物と割り切るしかありません。
映像が販売メディアに載るかどうか、まだ未知数だった時代のカラヤンの冒険の記録です。1960年代の終わり、県文化会館で演奏会のようにシリーズ上演されていたことが懐かしく思い出されます。
カラヤンの業績はクラシック人口を増やしたこと。
ネコパパもその中に含まれます。初めて買った「新世界」「田園」「運命」「未完成」「第9」のLPでクラシックに入門し、そのすべてがワルター、フルトヴェングラー、ベームによって「完全に粉砕」されたことから、クラシック依存性となりました。
その意味でカラヤンは恩人です。が、本気で立ち戻ることも、感動することも今後はなさそうです。

HIROちゃん

まあ、好きな演奏もありますが・・・・
<カラヤンのこの種の映像作品は音と映像は別物と割り切るしかありません。>・・
そうですね。だから映像作品は画像なしで聴いたほうがいいかも・・と書いたのです。

確かにHIROちゃんもカラヤンの演奏は中学生の頃から良く友人から聴かされ、自分でも多くの曲を聴くようになりました。そういった意味ではHIROちゃんもカラヤンは恩人かもしれません。

アンチ・カラヤンと豪語していますが、好きな演奏も中にはあります。なので、感動する演奏はいくつかはあります。
カラヤンのCDや、LP・・・いったい何枚あるんだろうか・・
今度数えてみよう・・・何百枚かは架蔵しているので・・・オペラは、CD,DVDで、ほぼ全部、あとは正規録音の8割か、9割くらいはあると思います。。。中には未聴のものもあります。

ハルコウ

がっかりする映像作品
カラヤンが残した映像作品はがっかりするものが多いです。カラヤンではなく演奏者を撮してほしいと思う場面が多々あります。ただ、おっしゃるとおり演奏は悪くないので、映像を見ずに聴くのが良いと思います。ご紹介のチャイコフスキー:交響曲第4~6番では、第4番がすごい演奏です。これに比べると、第5番と第6番は劣ると思います。

アンチ・カラヤンと言いながらもたくさんのCDをお持ちなのですね。これだけ揃えている人も珍しいと思います。所有されていない録音ではNHK交響楽団を指揮した1954年4月21日の日比谷公会堂でのライヴが興味深い演奏で、N響を指揮してもベルリン・フィルやウィーン・フィルとの演奏と変らないのです。それじゃあN響で聴く意味がないじゃないかという意見があるかもしれませんが、頑張っているN響を聴くことができるのです。

HIROちゃん

N響・・・
カラヤンの正規録音の8割か、9割くらいはあると書きましたが、少しオーバーだったかも・・・それでも7割以上は確実にあると思います。・・・たぶん・・
架蔵数が多くなると整理が悪いので、何処に何があるのか探すのが大変。
カラヤンや、ベーム、ワルター、フルトヴェングラー、などなど多くは指揮者や演奏者別に分けていて、その他大勢は主にレーベル別に・・残りはただ重ねているだけなどゴチャゴチャ・・そのゴチャゴチャが圧倒的に多いんです。作曲家別に分けて整理したほうがいいかな~~?

さて、カラヤンのN響の「悲愴」は何年か前にNHKのテレビで見ましたが、全曲だったかどうかは良く覚えていません。購入を考えましたが、基本的にはHIROちゃんは廉価盤買いが中心なので購入しませんでした。
N響も世界的な巨匠と言われる指揮者を迎えると、すごく頑張るというか、「えっ! これがN響?・・っていうくらい素晴らしい音を出しますね。ここ最近ではN響の「いわき定期演奏会」に毎年、友人と行っています。ブロムシュテット指揮で2回ほど聴いたのですが・・・音が違うんですね~~~
だいぶ昔の話ですが、隣町の市民会館でN響を聴いた時は、地方公演のためか、がっかりするような手抜きの演奏と音でした。その時の指揮者は日本人T・Мさんで漢字2文字の方でした。(もう1980年代後半に亡くなられた正指揮者だった方です。具体的な名前は書きません)

yositaka

視聴しました。ピンボケで、音と動作が合わないところが多かった映像が随分改善されて驚きましたが、そこまで労力をかける仕事かなとも思いました。演奏自体はいいと言う人もおられて気持ちは分かりますが、いさささかハイ上がりでぎらついた響きなのは、演奏にも問題があると思います。
HIROちゃんさんの数百枚はアンチと言い続けるために必要なのかな、と思いました。聞かずにダメというのはアンフェアですから。

HIROちゃん

この演奏・・・ベートーヴェンよりは良いかな・・
確かにHIROちゃんは、多くのカラヤンの音源は持っていますが、今でもアンチ・カラヤンです。もちろん、好きな演奏は多くありますが・・・
カラヤンのベートーヴェンの交響曲だけでも、全曲だと約100枚位ある中で、好きな演奏の録音は限られます。基本的にカラヤンのベートーヴェンは、あまり好きではありません。
しかし、チャイコフスキーの交響曲はベートーヴェンの交響曲よりは良いと思っています。・・・でも、やはりカラヤンの演奏は外面性を重視した聴かせ上手な演奏だと思います。まあ、無難な万人向けの無難な演奏…と言えば、それまでですが・・・
あまり、こんなことを書くと、カラヤン・ファンからクレームが来そうです。
クラシック音楽の聴き方や楽しみ方、そして好みの曲、好みの演奏家など、個人個人によって違いますからね・・・

小松源助

カラヤンで目が留まり・・・
初めまして、先日のNHK放映のカラヤンで目が留まり、一筆。
カラヤン映像は演出や脚色が強く、一演奏会をぶっ通しで撮影されたものでなく、ところどころをつないでいる感がします。例えばCDのスタジオ録音でも、年を隔てての収録記録が書かれており、一回の収録で終わるのではなく、何回も修正するといった完璧主義なところがありますね。
晩年のカラヤンの演奏は、円熟味があるのですが凄いと思わせるところが少ないようです。 私は50年代の演奏、若き頃のカラヤン、ドイツ人魂が感じられる演奏が好きですし、ブルックナーの八番やRシュトラウス、ワーグナーは、文句なしの名演奏が多いです。 その昔、ストコフスキーにはまってからスヴェトラーノフ、コンドラシン、マルケヴィチ、チェリビダッケ、クナッパーツブッシュ、クーセヴィツキにはまり続けております。もちろんカラヤンとバースタインは別格ですけど。

さて、真空管アンプも多数自作(私以上に)しておられ、感激しています。
33年ほど前、6B4Gから始まり,6550A,6L6G,6BM8,6BX7,ナスの171A,極めつけは、多額の費用をかけたトリウムテッドタングステンの輝きを持つ100TH,3c24など、すべてシングルアンプですけど色々と作りました。
6B4Gは最初レイセオンでしたが、シルバニアに変えたら心持、音がよくなりました。
ラジオ技術が書店で並ばなくなった辺りから、製作は滞っています。

HIROちゃん

小松源助さん、コメントありがとうございます。
おっしゃるとおり・・・
<カラヤン映像は演出や脚色が強く、一演奏会をぶっ通しで撮影されたものでなく、ところどころをつないでいる感がします・・・> → つないでいる感じではなく完全にツギハギです。それがカラヤンのやり方や見せ方でしょうね。でもそれはそれでいいと思います。
私はアンチ・カラヤンと言っていますが、中には好きな録音もありますし、ベルリン・フィルを世界的なオケにしたのはカラヤンの功績、20世紀のクラシック音楽界の発展に最大に貢献したのもカラヤン・・・、クラシックをあまり聴かれない方でもカラヤンの名前だけは知っているという人も多いですね。何も聴かないでアンチとおっしゃる方も多いようですが、私の持っているLPやCDは、圧倒的にカラヤンが多いのです。いろいろ聴いた中でのアンチです・・・
カラヤンの演奏ならオペラの序曲とか通俗有名曲の小品などが素晴らしいと思います。ブルックナーや、R・シュトラウス、ワーグナーは確かに名盤が多く、私もほとんどの音源を持っています。・・が・・・ベートーヴェンの交響曲は好みじゃありません。聴くならカラヤンの録音は個人的には1950年代のフィルハーモニア管弦楽団との一連の録音、そしてベルリン・フィルなら1960年代の演奏でしょう。

映像ばかりでなく、セッションによるレコーディングなら、カラヤンに限らず他の指揮者でもツギハギ等の修正はしているでしょう。ライブ録音でも修正はしますね。ですからライブ録音でも録音日が2日とか3日の日付が書いてあったり・・・
修正なしのライブ盤も多いですが・・・
録音されたものがイヤならば、生のコンサートだけで聴けばいいでしょう。でもそんな方がおられるでしょうか?・・・

<スヴェトラーノフ、コンドラシン、マルケヴィチ、チェリビダッケ、クナッパーツブッシュ、クーセヴィツキ>・・・名演奏が多いですね。ただしスヴェトラーノフの音源は正直あまり持っていません。あとは結構多く持っています。チェリビダッケはミュンヘン・フィル時代の前の録音がいいですね。ミュンヘン・フィルでも好きな演奏はあるのですが、テンポが遅すぎるのが多く、聴いていて疲れる演奏が多いのです・・

真空管アンプの製作ですが小学校6年から始めたゲルマラジオ(鉱石ラジオ)作りが始まり・・それからトランジスター1石、2石ラジオとか・・真空管ラジオは6C6の単球再生ラジオから高一ラジオまで作り、アンプは中学1年の時に5球スーパーを壊して作った6Z-P1、6Z-DH3A、12Fのモノラル・アンプがはじまり・・・ですからもう50年以上もアンプ作りをしていて、これまでに100台以上は作っています。このブログでも100台以上紹介してあります。
現在、トリタンのUV-211シングル・アンプを製作中ですが、何かと忙しく、中断しています。(まだシャーシが完成しただけ)近いうちに再開予定です。
今後ともよろしくお願いいたします。


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HIROちゃん

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