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6CA7(EL34)シングル・アンプの製作 ④ / 回路図等について

今回は、完成した6CA7(EL34)シングル・アンプについて、回路図等を紹介します。
完成したアンプの外観は非常にシンプル・・・・

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UL接続EL34シングルアンプ

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 部品類はストック品の真空管、アンプ・ケースと、抵抗の数本を除き全て中古品で、電源トランス、出力トランスをはじめ真空管ソケット、端子類、スイッチ、ヒューズホルダーなどの小物から抵抗、コンデンサー、など全て壊したアンプから取り出したもので中にはリード線が短いものがあり、配線に苦労しました。因みに配線コード、止ネジまで中古品です。そのため、あらためて購入したものはなく、0円アンプとなりました。

 最近は超三結なるシンプルな回路が良く使われますが、HIROちゃんは個人的には超三結の音は好みません。回路は特に見新しい回路ではなく、高μ管の双3極管12AX7(1/2)ドライブの2段アンプです。
 出力管のEL34は、使用した出力トランス(東栄変成器OPT-10S)にSGタップがあったことから、今回はUL接続にしてみました。
HIROちゃんの手元にある真空管規格表や製作例などでのEL34のUL接続によるプレート特性の曲線を表したデーターはありません。従ってEp-Ipから見た-Egの適正な動作点がわかりません。3極管接続(結合)の場合には自己バイアスの時、Ep:375V、Ip:70mA、Rk:370Ω、RL:3KΩ、Po:6Wという動作例があるのですが、5極管接続と3極管結合の中間的なUL動作なので、自己バイアスである今回のシングル・アンプでのカソード抵抗は、この3極管結合の動作例の370Ωより小さくするところですが、UL接続では3極管結合より出力が5極管並みに大きくなります。今回使用した出力トランスのOPT-10Sは90mAまで電流を流せますが、出力は10W用なのであまり電流を流すと10W位の出力でギリギリになるので、今回は電流を絞り、3極管結合に近いRkを390Ωとしました。(と、いうより今回も手持ちの中古品やストック品に適当な値の抵抗がなかったのです・・・抵抗は全てあり合わせの物を使用しました)

アンプの回路図は下記のとおりです。

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まず、電源部ですが電源トランスはアンプ作りの仲間の方からいただいたLUXの4A60を使いました。本来、3極管結合や、UL結合だとハムも出やすいことからB電源部ではチョーク・トランスを使用するのが普通です。
しかし、今回、チョーク・トランスはW数の大きな抵抗で代用し、更にリップルを小さくするために段数を増やし、出力トランスへの供給部分では330μFという大きな容量のケミコンを使いました。その結果、ハムは全くと言っていいほど聴こえず、ノーハムです。
 ここではチョーク・トランスを使用すれば電圧降下は少ないのですが、チョークに比べ大きな抵抗値の抵抗を使ったため、電圧降下が大きくなるので電源トランスのB電源タップは350Vを使いました。

アンプの各部の対シャーシ間の電圧は回路図のとおりです。今回の回路定数で出力管のEL34の動作は次のようになりました。

Ep:305V(330V-25V)
Ip+Ig2:64mA
-Eg:-25V(Rk:390Ω)
RL:3.5KΩ
Po:約7W

なお、B電源部の整流後の150Ωを省略するとEpは347V、Ip+Ig2は71.8mA、-Egは-28Vとなり、出力は約8Wと大きくなりますが、聴いた感じでは7Wも8Wも変わりませんし、実際には最大出力で聴くことはないので7Wで十分です。

 このアンプには音量調節用のボリュームはありません。240KΩのグリッド・リーク抵抗のみです。前にも書いたように基本的にはプリ・アンプ(コントロール・アンプ)を使用するので音量調節はパワー・アンプには必要ありません。あっても電源を入れたままでの入力へのピン等の抜き差し時にボリュームを絞るくらいです。その代わりに入力信号をショートさせるスイッチを取り付けました。これなら電源を入れたままでの入力の抜き差しも安全に出来ますし、小さなトグルスイッチ1個で済みます。
カップリング・コンデンサーは400V0.1位が良いのですが、EROの600V0.22の中古品があったので、これを使用しました。
なお、この回路定数だと出力管を6L6-GTや5881、KT-66などをそのまま挿し換えできるコンパチブル・アンプとなるのですが、今回は出力管のソケットを簡易的にシャーシに落とし込んでいて、6L6-GTや5881には穴が小さいために挿し換えは出来ません。

 低周波発振器とオシロスコープで1KHzの正弦波を入れて入出力特性を観測すると、最大出力は前記のとおり約7Wでした。この時の入力感度は約1.5Vとやや感度が低いのですが、これで特に問題はありません。
出力1Wでの100Hz、1KHz、10KHzの矩形波(方形波)観測等の結果ですが、低域は十分に伸びていて不満はありません。しかし、10KHzの波形を見てみると高域に少しあばれが見られます。高域補正のため、コンデンサーなどをNFBの帰還抵抗にパラったり、出力トランス2次側に入れたり、12AX7のプレート抵抗につけたりと、いろいろやってみたのですが効果がありません。結局、何も対策はしませんでした。これは使用した出力トランス(OPT-10S)の特性かもしれませんが、まあ、私の製作技術不足でしょう。

 さて、試聴の結果ですが、シングル・アンプの割には低音が良く伸びていて、中音域も3極管接続ほどクリアではありませんが、輪郭のしっかりした音です。波形で見られる高域でのあばれですが、耳で聴いた感じでは全くわかりません。シングル・アンプとしては出力も大きく、聴く音楽のジャンルは何にでも合いそうです。
とりあえず、このまま暫くは使用しますが、そのうち3極管接続のテストなどもしてみたいと思います。・・・
 でも、このアンプはケースの構造上、メンテナンスや改造をする場合、底板だけを開けることは出来ません。サイドウッドから、前面、背面のパネルも全てバラさないとダメなのです。従ってその時は再度、パネルの電源スイッチや出力端子の配線の半田を落とし外さないとやりにくい・・・という、とんでもない構造のアンプ・ケースなのです。

では、今日は、このへんで・・・HIROちゃんでした。
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コメント

元新潟のU

(^^)v
製作お疲れさまでした。それにしても厄介なシャーシですね(^_^;)

HIROちゃん

やっかいです・・・
見た目は良いのですが・・・
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HIROちゃん

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