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EL34シングル・アンプの改造 / 3極管接続(3結)に変更しました。

※2021/11/13 追加投稿
 回路図が抜けていましたので追加投稿します。


UL接続EL34シングル・アンプを3極管接続(3結)に変更しました。

UL接続EL34シングルアンプ

 前回投稿したように最近完成した6CA7(EL34)UL接続によるシングル・アンプですが、ハムもなく出力も不満はないのですが、何となく音が気に入りません。 そこで、昨日は仕事が休みだったので3極管接続(3結)に改造することにしました。

 改造ですが、前回投稿したように、使用したアンプ・ケースは底板だけを外すことが全く出来ない構造で、しかもケースの中に普通のアルミシャーシがあるだけで、ケースの正面パネルと、後ろ側の背面パネルとの間に隙間が出来るために、改造するとなるとケースを再度バラバラにしなければなりません。そんな訳でサイドウッドや底板などを取り外し、下の写真のように取り出しました。正面パネルの電源スイッチや、背面のスピーカー端子の配線も半田を落として取り外そうとしたのですが、面倒なのでそのまま裏返しをして配線等を行いました。そして、このまま再び表にして100V電源コード等を挿し込み内側の中部シャ-シに組んだアンプ本体の電圧測定などの調整を行うことに・・・
何とも厄介なアンプ・ケースです。

 内部の配線の状態はこんな感じでしたが、3極管接続(結合)への改造後の写真は撮るのを忘れました。大きな改造ではないので、あまり見た目は変わりません・・・

IMG_2056.jpg

 今回の3極管接続(3結)に改造後の回路図は下記のとおりで、変更は簡単にできます。変更箇所は次のとおりです。本当は回路定数も見直したいところですが、何せ手持ちの部品だけでの改造なので、抵抗値もあり合わせのものでの改造です。

(1) UL接続をやめ、第2グリッドとプレートを100Ωを通してつなぎ、3極管接続とします。(100Ω2個がやっと見つかった)
(2) B電源部の整流後に入れた150Ωを100Ωに変更 (B電圧を少し高くするためで、50Ωがなかったので・・・) 省略すると400V330μのケミコンの耐圧がギリギリになるので、これ以上B電圧は高く出来ません。
(3) NFBの省略
軽くNFBをかけてみると、高域、低域とも多少は伸びますが、雰囲気音というか、臨場感に欠けるとでも言うのでしょうか、自然さが薄くなる感じなのでNFBは止めました。それでも低域、高域とも不満はありません。不思議なことにUL接続でオシロスコープの波形観測で見られた10KHzの方形波(矩形波)でのあばれは全く見られず、高域での減衰は見られますが、非常に素直な波形です。また、100Hzを見てみると低域でもNFBをかけなくても、この出力トランスは十分に低音を出してくれます。

img20211112_08261541.jpg

 3極管接続はハムが出やすく、しかもシングルなので心配したのですが、全くノーハムです! B電源部の平滑回路でのチョーク・トランスを抵抗で代用したのですが、段数を多くしてケミコンの容量も多いためかノーハムとなりました。これには製作者の私自身も今回は驚きました。スピーカーに耳を押しあてても全くの無音で、はじめはスピーカーのコードがはずれているのかと思ったくらいです。

今回の3極管接続(3結)での6CA7(EL34)の動作は次のとおりです。
■ Ep:325V (350V-25V)
■ Ip:64.1mA  (25V÷390Ω)
■ ‐Eg:-25V (Rk:390Ω)
■ RL:3.5KΩ
■ Pd:20.8W (325V×64.1mA)

この動作での出力は、6Wを超えますが、オシロスコープで1KHzの正弦波を入れて観測していくと、クリップ点から最大出力は4.2Wとみるべきでしょう。規格表でのEL34の三極管接続のシングルでの動作例は、Ep:375V、Ip:70mA、Rk:370Ω、RL:3KΩで出力6W となっていますが、今回はプレート電圧も規格表での動作例より50V低く、電流も少ないことから4.2Wとなりました。 前回のUL接続での出力より小さくなりましたが、これで十分な出力です。

ドライブは、12AX7の1/2(片ユニット)ですが、この回路定数のまま12AU7や、12AT75965596312AV712R-LL3 なども各部の電圧は変化しますが、そのまま挿し換えが可能です。本来、12AU7を使用するのであれば、プレート抵抗は100KΩより値を少し小さくし、カソード抵抗も2.2KΩではなく1KΩ位にして電流をもう少し流したほうが良いのですが、このままの定数でも挿し換えはOKです。
 なお、12AX7のカソード抵抗にバイパス・コンデンサーをつけると、NFBをかけていないこともあり、感度が高くなって私には少し使いにくくなるため省略しました。(12AU7ならコンデンサーを付けたほうが良いでしょう)

 今回の回路で12AX7を使用した場合、最大出力4.2Wの時の入力感度は850mVでした。12AU7では2Vと感度は低くなりますが、プリ・アンプ(コントロール・アンプ)を使うので、これくらいの感度の方が音量調整のボリュームの位置操作は使いやすいと言えます。
因みに12AT7を使用した場合は1.35Vで最大出力となりました。

 さて、肝心の音ですが、個人的な好みもありますが、やはり6CA7(EL34)をシングルで使うなら3極管接続(3結)が良いと思います。非常にクリアーで、低域から高域までバランスのとれたしっかりした、さわやかな音を出してくれます。今回はNFBはかけませんでしたが、かけるとすれば、5dB以下が良いと思います。

 私はクラシックを聴くのがほとんどですが、聴く音楽のジャンルはどれにでも合うと思いますが、聴いていると何となくクラシックより、ジャズが最も相性が良いように感じました・・・前回のUL接続から3極管接続(結合)への改造は大成功です。

・・・・ お願い ・・・・
このブログでは、同じ回路のアンプの製作を、おすすめしているものではありません。また、アンプの試聴結果は、個人的な感想です。したがって、このブログ内記事の回路図等は、参考にしないで下さい。同じ回路のアンプを、お作りになるのは自由だとは思いますが、全て自己責任の上、製作くださるよう、お願いいたします。投稿者としての責任は一切持ちません。真空管アンプ製作は、高電圧等による感電死や、火災、火気事故、シャシー加工時での怪我など、注意が必要です。安全第一で楽しいアンプ作りをしましょう。

では、今日は、今から仕事に出かけます・・・
じゃあね・・・HIROちゃんでした。 (^^♪
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コメント

HIROちゃん

回路図が抜けていましたので追加投稿しました。
※2021/11/13 回路図が抜けていましたので、記事を追加投稿しました。

元新潟のU

(^^)v
成功おめでとうございます。思惑通りでよかったですね。しかし、ULでのあばれが三結でなくなるとは意外でした。

シュレーゲル雨蛙

ブリコラージュですね!
完成おめでとうございます。
文化人類学者のクロード・レヴィ-ストロースの言葉にブリコラージュというのがあります。器用仕事とか訳したりしますが、簡単にいうと、個人個人の持つ経験を生かしたモノ作りの技です。大量一括生産の対極のモノ作りです。畠で作物作るとか、魚釣りするとか、近代以前からヒトが持っていた、じぶんの感覚を頼りに他者のマニュアルに頼らないモノ作りです。読んでいて、HIROちゃんさんの畠作りと同様の技だなと感じました。
子どものころ、母がよく鍋のおかずをじぶんの鼻で嗅いでこれはまだ食べられるとか、ごはん怪しいからふかして食べようとかしていたのも賞味期限に縛られないブリコラージュだったかと思います。
記事を読んでいて、何だかわくわくとしました。jazz向きとのこと。エルヴィン・ジョーンズのドラムスばしばしと蛙の頭の中で響いています。

HIROちゃん

きれいな波形でした。
Uさん、
ありがとうございます。高域での波形が改善され良かったです。

HIROちゃん

ブリコラージュ・・・初めて聞いた言葉です。
シュレーゲル雨蛙さん
コメントありがとうございます。
ブリコラージュ・・・初めて聞いた言葉です。
あらためて調べたら・・・「その場で手に入るものを寄せ集め、それらを部品として何が作れるか試行錯誤しながら、最終的に新しい物を作ることである。」といった意味もあるようですね。

確かに私のアンプ作りは、50年以上も趣味として多くのアンプを作ってきたので、電気の素人でも経験だけは長く、家の中には数多くの部品(ほとんどが中古品やジャンク品かも・・)があるので、あらためてあまり部品を購入しなくても、アンプが出来ます。

しかし、真空管アンプの基本的な回路は決まっているので、そういう意味では最終的に「すべてが新しいものを作る」‥ということにはならないかもしれません。
しかし私の自作の真空管アンプは、市販のキットとは全く違い「世界でたった1つのアンプ」で同じものはありません。そこが自作の面白いところです。キットは完成すれば「世界で1つだけ」にはならず同じものがたくさんあるわけですよね・・・

ブリコラージュする職人などの人物を「ブリコルール」と呼ぶようですが、私HIROちゃんも何%かはブリコルールだろうか・・・
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HIROちゃん

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