今回紹介する指揮者は、エルネスト・アンセルメです。1800年代生まれの指揮者は、まだまだ巨匠と呼ばれる指揮者がたくさんいます。1900年生まれのパウル・クレツキや1901年生まれのエドアルト・ヴァン・ベイヌム、そして1902年生まれのオイゲン・ヨッフムと、続くのですが、1900年生まれのクレツキまでには、まだまだで、あと15人くらいの指揮者を紹介しないとたどり着けません。
昔購入したLPレコードや、CDの聴き直しや、音源の整理のためにも、のんびりと投稿を続けたいと思っています。
また、いつも指揮者ばかりでは、「室内楽曲やピアノ曲などは聴かないのかい?」とも思われるので、時々は、「名ピアニストの名盤・名演奏」とか、「〇〇の弦楽四重奏曲」「オペラ名曲・名盤」など、これまでのように演奏家ではなく曲を中心とした投稿や、新しく購入した音源などについても紹介していきたいと思います。
アンセルメのプロフィール
指揮者。1883年スイス生まれ。1969年没。ローザンヌ大学で数学を学び、数学教師を務めながら音楽を学ぶ。1911年にモントルー管の指揮者となり、15年からディアギレフのロシア・バレエ団の指揮者となる。18年にスイス・ロマンド管弦楽団を創設。多くの初演をしている。68年に引退するまで同楽団で指揮を続け、世界的な楽団に育て上げた。近・現代の曲には定評があり、フランス、イタリアなどのラテン系の音楽とロシア音楽を得意としていた。
2012/07/30 (2019/07/30更新) (CDジャーナル)
さて、今回紹介するアンセルメですが、HIROちゃんのライブラリーにどのくらいあるのか、ある程度は整理してあったのですが、みつかったものを数えたらダブリはありますが、CDが12枚、LPレコードが16枚ありました。録音の多いアンセルメですが、数としては多くは持っていません。
架蔵している音盤は、ストラヴィンスキーや、グラズノフなどのロシア音楽、ラヴェル、ドビュッシー、ルーセルなどフランス音楽が多いのですが、今回紹介するライブラリーの音盤は、ベートーヴェンの交響曲全9曲と、ブラームスの交響曲全4曲についてです。
「エッ!・・・アンセルメのベートーヴェン?」と思われるかもしれません。アンセルメと言えば、「フランス音楽やロシア音楽を得意としている」と、いうのが一般的に知られている指揮者ですが、実はアンセルメは数学者として生きていくべきなのか、指揮者として進んでいくのかを迷ったのち、指揮者として進むことを決心します。そして1910年、指揮者としてデビューした時の曲が、実はベートーヴェンの交響曲第5番「運命」だったとのこと。
アンセルメの録音は、自ら創設したスイス・ロマンド管弦楽団とDECCAに多くのバレー音楽としてフランス音楽やロシア音楽を録音していますが、ハイドンや、ベートーヴェン、ブラームスなどの作品も録音しています。
さて、今回、アンセルメのベートーヴェンとブラームスの交響曲全曲、聴き直してみました。DECCAのステレオ録音で、音は全体としては鮮明で聴きやすいと言えるでしょう。
■ベートーヴェン交響曲全集(全9曲)
スイス・ロマンド管弦楽団/ブラッシュ合唱団・ヴォー国民協会生年合唱団 他
■序曲「コリオラン」
■バレエ「プロメテウスの創造物」
■劇音楽「エグモント」
■「レオノーレ」序曲第2番
■歌劇「フィデリオ」序曲 1958-63年録音
アンセルメとベートーヴェンというと、イメージが合わず先入観があったのですが、全9曲をあらためて聴いた、あくまで大雑把な「一口感想」ですが・・
第1番、第2番は、ともに端正ですが、推進力がありスケールの大きな演奏。
第3番「英雄」は、これも推進力があり、インパクトのあるダイナミクスな演奏で壮大さも見られます。
第4番は、安定したエネルギーのある演奏で、厳格と言える演奏でしょう。
第5番「運命」ですが、第5番としては、聴きごたえはあるものの若干、重厚さや力感が不足している感じの演奏かな?。
第6番「田園」ですが・・なかなか評価が難しいのですが、まあ自然な演奏でしょうか。嵐や雷の表現は結構迫力を感じます。
第7番は、以外にも重厚さを感じる壮大なスケール感のある演奏で迫力があります。全集の中では、この第7番が最も良かったように感じます・・
第8番は、遅めのテンポで落ち着いた演奏。
第9番「合唱」ですが、全体としてスケールが大きく、特に第1楽章では悠然たる迫力を見せるのですが、ダイナミクスの変化が大きく流れ的には、あまり良くありません。
と、言うように若干の感想だけですが、ベートーヴェンの交響曲は全体的にはまじめな演奏と言えますが、ベートーヴェンの名盤としては弱いかな・・・
■ブラームス交響曲全集(全4曲)
スイス・ロマンド管弦楽団 1963年録音
こちらもアンセルメとはイメージの合わない?ブラームス・・
晩年の演奏ですが、全4曲ともオーソドックスな演奏と言えるでしょう。全体的には明るさのある演奏で第2番などは清々しさがありますが、全4曲をとおして壮大さやスケール感も見られ、ティンパニーの強打などは録音も良いため、なかなかの迫力を感じます。「ブラームスの交響曲全集」としては、まあ良い方だと思いますが、ベートーヴェンと同様に「名盤」としては少し弱いように思いました。
次回のアンセルメでは、ストラヴィンスキーや、グラズノフなどのロシア音楽、ラヴェル、ドビュッシー、ルーセルなどフランス音楽について投稿したいと思います。これらの音源のほとんどはLPレコードです。
では、今日は、このへんで・・・HIROちゃんでした。
HIROちゃん
プロフィール
Yahooブログが終了のため、こちらに引っ越してきました。
F2ブログの機能に慣れていませんが、よろしくお願いします。
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コメント
LUNETH/ルーネスのへや
目黒には勝丸(かつまる)というラーメン屋さんがあり、
コンビニやスーパーで袋麺や生麺が出ていたので、
良く食べた記憶があります。
目黒のお店にも数回行って食べていますが、
残念ながら、今年6月に閉店したようです!
2023/09/19 URL 編集