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71Aシングル・アンプ(12A兼用)のカップリング・コンデンサーを交換&メンテナンス

 このブログで何度も紹介している古典直熱出力管の71A、これまでCR結合&トランス結合、ロフチン・ホワイトなどのシングル・アンプ、パラ・シングル・アンプ、プッシュプル・アンプなど、10台以上を製作してきました。現在でも壊さずに残してある71Aアンプが5台以上あります。出力はシングルで約0.7W位、プッシュプルでも約1.8W位という小出力ですが、とても好きな出力管のひとつです。

 

 下の写真のアンプは、今でも壊さずに残してある最も古いアンプの中の1台。

このアンプは元々、今から40年以上前に製作したもので、その後2014年8月にドライブ管の6AV66Z-DH3Aに変更、オールST管のアンプとしたものです。 さらにB電圧の切り替えスイッチ等を追加し、12Aも挿し換えできる71A/12Aコンパチブル・アンプに改造したアンプです。 IMG_4495.jpg

 

IMG_4488.jpg

ケースは、リード社のボンネット付シャーシMK-300です。

IMG_4485.jpg

  昨日、部品箱の中を見ていたら、EROのフィルム・コンデンサー 0.1μFが2個出てきたので、アンプのメンテナンスを兼ねてカップリング・コンデンサーを交換してみました。 IMG_4479.jpg

これまでのカップリング・コンデンサーはオイル・コンデンサーです。

IMG_4481.jpg

 EROのコンデンサーに交換しました。

IMG_4483.jpg


 ついでに電源部の回路定数を少し変更しました。B電源部の平滑ケミコンの容量がチョーク・トランス後、66μFと少ないので交換しようと思ったのですが、適当な手持ちがないので、そのままにしました。

  下記は、2014年に今は亡きKIYOさんのお宅で、測定していただいた時の71A使用時の周波数特性です。上のチャートは、最大出力時の特性。チャート紙の0点がズレていますが、高域には減衰があまり見られず、低域もNFB無しの裸特性としては、良好です。下のチャートは、0.1W時の周波数特性。やはりCR結合のためか、非常に優秀な特性です。(左右同様でした)

周波数特性 

 さて、カップリング・コンデンサーを交換した後の音ですが、71Aの澄んだ音がさらにクリヤーになった感じで、とても清々しい素直な音ですね。個人的にEROのフィルム・コンデンサーはとても好きで、HIROちゃんの多くのアンプに採用しています。


 最終的なアンプの回路図は下記のとおりです。B電圧を下げて12Aにした場合ですが、以前のアンプ製作記事でも書いたのですが、プレート電圧やカソード抵抗を色々変えても真空管規格表の12Aの動作例と同じようなバイアス電圧にはなりません。規格表には最大プレート損失のデーターも書いてありませんが、プレート電流は規格表に近い約8mAに抑えているので、Ip-Ep特性曲線からみた場合、動作点がずれていて適正ではありませんが、大きな問題はないと思います。

12Aでもとても0.3W位とは思えないほど、十分な音を聴かせてくれます。

当分、このアンプは壊せないですね。クラシック音楽などで室内曲やヴァイオリン曲を聴くときには最高のアンプです。

 

回路図(今回、多少電源部の回路定数を変更しました)

 img20230819_08424751.jpg


では、今日は、このへんで・・・HIROちゃんでした。

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コメント

元新潟のU

インピーダンス
コンデンサーによって音は変わります。EROのコンデンサーは有名ですね。

4Ω端子を利用してうまくコンパチ化できています。

ルーネスチンネンツキー・ガストロヴィチ・メタルパラキートパロットマン

機械類、物理は
おらは高校の時の物理は、難解で苦手でした。
フレミングの法則とか。

電気抵抗とか忘れちゃいましたね。
化学と、物理は赤点取ったので。

HIROちゃん

Uさん
EROのコンデンサーは、おすすめですね。出力トランスは、2次側の繋ぎかたで1次側を変えられるので、コンパチにはいいですね。

HIROちゃん

ルーネスさん
私は、電気については素人です。
理論は、オームの法則しかわかりません。
物理は、いつも追試をやるくらい大嫌い。いつも赤点でした。
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HIROちゃん

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