fc2ブログ

オルソン・アンプの製作/完成/最終回路図

  オルソン・アンプの製作/最終/回路図

 ※2018/09/07 追加投稿 写真を追加しました。

 6F6-GT三極管接続パラ・プッシュプル・アンプ(オルソン・アンプ)、先週、完成したのですが、その後、何度か回路の変更や、CRの定数を変更しました。一応、これで完成としたいと思います。

 ※下記の写真では整流管に松下製の5AR4を挿しています。



※2018/09/07 追加投稿 真空管のヒーターの灯りが美しい…


 オリジナルのオルソン・アンプについては6F6を高電圧で酷使しているとか、電源部がお粗末とか、いろいろな意見があるようです。私自身、オルソン・アンプについては多くの疑問点?があり、今回の製作にあたっては、自分なりにオリジナルの原回路を基本回路として、いろいろと実験も行ってみました。

 真空管アンプを製作するにあたっては、雑誌の製作記事やメーカーのアンプ回路をそのままコピーして作ったり、キットでの製作もいいのですが、まったく同じ回路と、同じような部品、また、見た目も同じアンプでは、趣味としてのオリジナル性が乏しく、面白くありません。
やはり自分なりの回路設計あるいはアレンジしたり、個性を生かした外観とか…「世界に、たった1台のアンプ」を作るところに趣味としての醍醐味があると思います。

 このブログで、以前にオルソン・アンプの原回路と、それに対する私の考え方等について少し投稿しましたが、ここで、あらためて「自分なりのオルソン・アンプ」を作るのにあたっての問題点、疑問点について、なぜこのような回路と回路定数にしたかなどについて、述べたいと思います。
分かりやすいように、オルソン・アンプのオリジナル回路をあらためて紹介します。

 オルソン・アンプ原回路


上記の回路図…私にとっては少し見にくいので、自分なりに書き直してみました。(但し、電源部は除く)このほうが分かりやすいと思いませんか?
※2018/09/03 追加投稿(訂正)
 VRが100KΩになっていますが、原回路は上記のとおり、
 50KΩ、6J5のカソード抵抗は1.8KΩでした。



さて、ここからが本論です。オルソン・アンプは「合理的な設計」とされていますが、自分なりに考えた問題点等について改善した部分について説明します。

■出力管6F6の動作が高電圧すぎて酷使、これでは長時間持たないのでは…? これは安全設計か…?

6F6の規格は、三極管接続における規格を見ると。最大プレート電圧が350V、最大プレート損失は10Wです。オリジナルの原回路では、ほぼ規格いっぱいか、多少オーバーという酷使状態です。問題は三極管接続といっても6F6sgスクリーン・グリッド)にはプレート電圧と同じ電圧がかかります。三極管接続にすれば、もはや五極管ではなく三極管になるので、第二グリッド電圧(Esg)規格は記載はないので、無視しても良い…と私は考えていたのですが、「sgにも電圧がかかるので、sgの最大電圧の規格は守るべきだ…オルソン・アンプでの注意点は見逃されやすいEsgの管理が重要だ!」と、アンプ作りの仲間のKIYOさんから指摘があった。
この考えであれば、なぜ、規格表の三極管接続の最大Epは350Vなのだろうかと悩んでしまうのだが…。わからない…
 まあ、どちらにしても今回は6F6-GTを最大規格いっぱいで動作させるつもりは全くない。ここは五極管接続時のEsg:285Vを基準にEp(プレート電圧)は、260~280V程度に下げる安全設計としました。

■電源回路の改善
 原回路では整流管の5Y3を出た後は、450V40μFだけで、いきなり出力トランスのB端子につないでいます。いくら合理的な回路で、また当時としては容量の大きな40μFとはいえ、これでは少し貧弱です。今回の設計では三極管アンプということもあり、整流管のあとにチョーク・トランスを使用しました。本当は5H~10Hくらいは使用したかったのですが、手持ちの関係で、壊したアンプから取り出した2H280mAの中古品を使いました。

 なお、使用した電源トランスはヒーター巻き線が何種類かの電圧が組み合わせで取れるようになっています。ヒーター電流の総電流でみると若干、足りない巻き線がありますが、特に問題はありませんでした。
4V端子+2.3V端子/3A… 6F6-GT 4本(2.8A)
4V端子+2.5V端子/5A… 6F6-GT 4本+6SN7  4本(5.2A)
※4V+2.5Vで6.5Vとなるため、セメント抵抗で6.2Vに調整

B電圧ACタップについて・・・
今回の電源トランスはB電源のACタップが280Vと、320Vがあります。出力等を考慮すれば、320Vを整流するのが良いのですが、ここはあくまで前記のように安全設計で、B電圧は、280Vタップから整流しています。原回路では効率の悪い5Y3を使用しているとは言え、B電源のACタップは390Vからです。
 なお、整流管の5U4-GBは、ソケットの8番ピンからチョークにつないでいるために、5AR4にそのまま挿し替えができます。5AR4だとB電圧が多少高くなりますが、出力はほとんど変化ありません。

■出力管の自己バイアス方法の改善
 このオリジナル回路では、出力管のカソード抵抗が、4本全部まとめて300Ω1本で共通の自己バイアスとしています。したがって出力管の1本がダメになると、他の3本もオシャカになるリスクが高くなります。しかも今回使用予定の6F6-GTは、ペアチューブではありませんので、ここは1本毎にバイアス抵抗と、バイパス・コンデンサーを使うことにしました。なお、オリジナル回路では、6F6のカソード抵抗は300Ω1本なので、6F6毎に付けるとすれば1.2KΩとなります。今回の設計回路では原回路と比べると、B電圧はかなり下げていますので、それに伴い、カソード抵抗は1KΩに変更しました。


■入力回路の250KΩと、200pF(回路図に値を書くのを忘れ)のCRイコライザーと、初段増幅後のトーン・コントロールの除去
これは、現代のメイン・アンプには必要なしです。

■ボリュームの位置を変更する。
 初段の増幅後にボリュームでは、歪みの点からも最初に入れたほうが良いように感じたために、最初の頭に変更しました。

■アンプのゲイン(感度)が高すぎる。
 この回路のままだと、私には感度が高すぎ使いづらいアンプになります。初段管を取ってしまってもOKのような気がします。実際に初段管を省略し、6SN7のパラ接続による1段増幅だけの実験をしましたが、十分に感じました。
 しかし、入力感度がかなり下がりますが、プリ・アンプや、コントロール・アンプを接続して使うなら全く問題はありません。入力トランスを接続して使うのも一つの案です。あるいはSRPPドライブ回路にすれば、6SN7より高増幅率(μ=70)の6SL7をそのまま差し替えができるでしょう。 ただし、6SL7だと聴感的には、力感が弱くなるかもしれません。

 ここでのドライブ回路については、初段と次段を直結回路にした実験をおこなったり、かなり悩んだ結果、ゲインは多少高くても原回路と基本的には同じくしました。ただし、CDプレーヤーの出力などをコントロール・アンプなどを使わずに直結で使うならば、ゲインは高くてもOKですが、今回は初段の6SN7のカソード抵抗に付けるバイパス・コンデンサーは省略するとともに、初段から次段への接続部分に120KΩの抵抗を入れることで、アンプのゲインを少し落としてあります。

■カップリング・コンデンサーの容量変更
 カップリング・コンデンサーについては、原回路では初段から次段には0.1μ、次段からPK分割回路へは0.03μ、出力段へは0.05μが使われています。何とか自宅に0.1μ、0.033μ、0.047μのオイル・コンデンサーがあったので使ってみましたが、何となく0.033や0.05では低域が弱く感じました。そこで理論的には正しい値かどうかは分かりませんが、0.03μは0.1μに、0.05μは思い切って0.22μに変更しました。このへんは無帰還アンプなので特に問題はないでしょう。

■出力トランスの1次側インピーダンスについて
 オリジナル回路ではZp=4.5KΩとなっていますが、ここは多少、出力は小さくなるものの、歪の点では若干高めのほうが良いので、ここは6KΩそのままで使用しました。

■その他の回路定数の変更について
 今回の製作にあたっては、B電圧の変更はあるものの、基本的には、ほとんど原回路に近い回路になっています。ただしB電圧の変更に伴い、抵抗値は変更しましたが、何せ新たな部品は購入せずに、抵抗類も我が家のあり合わせのストック品や、中古品を無理は承知で使用している箇所があることをご理解いただきたい。
 一応、この回路で最終としますが、再度、抵抗値等の定数変更や場合によってはドライブ回路の変更をするかもしれません。

■回路図について
あくまで参考ですが、今回製作した最終のオルソン・アンプの回路を紹介します。
なお、整流管に5U4-GBを使用した場合の出力は約5Wです。整流管を傍熱管の5AR4に挿し変えると、B電圧が多少、高くなりますが、出力は5.2Wと、ほとんど変化はありません。
5W程度の出力であれば私は十分だと思っています。

   6F6-GT三極管接続パラ・プッシュプル・アンプ
   ----- オルソン・アンプ -----





一応、最終の配線状態です。
何回も実験のため、CRを取り払うなど、半田付けを何回か行ったので、配線状態がきれいではありません。



肝心の音ですが、前回の投稿でKIYOさんの評価が書かれていますので、ここでは詳しくは述べませんが、「71Aと45の音を合わせて出力を大きくし、臨場感をプラスしたような音…」とでも適当ですが言っておきましょう・・・・

---- 追記 ----
オシロスコープでの波形観測では、低周波発振器から100Hz、1KHz、10KHzの方形波(矩形波)を入れて波形をみましたが、非常に素直な波形だと思います。オーバーシュートや、リンギングは全く見られません。
但し20KHzになると、方形波の形は、かなり崩れてきますが、私の駄目耳では高域は聴感的には全く問題はありませんでした。
本来ならば波形の写真も、この記事の中に投稿し、コメントをいただければ良いのですが、細かいところまで、突っ込まれると浅学で返信のコメントに困ってしまうので……
測定器による測定は私にとっては、あくまで参考です。測定結果ばかりにこだわると、私には、ろくなアンプしかできません。測定結果に非常に満足したEL34ppアンプを試聴会に一昨年、出品し、音出しをしたら会場の「音マニアさん」から散々な評価を受けてしまった。
そのようなこともあり、今年の「常陸管球の会」試聴会は音出しは辞退してしまった・・・(アンプは展示のみ)
果たして、今回のアンプは試聴会に出品し、音出しができるのだろうか…

では、今日は、このへんで・・・HIROちゃんでした。
夏休みが終わり、明日からまた仕事です…
猛暑でバテ気味です。今日は早く寝ることにしよう…


スポンサーサイト



コメント

非公開コメント

HIROちゃん

プロフィール
Yahooブログが終了のため、こちらに引っ越してきました。
F2ブログの機能に慣れていませんが、よろしくお願いします。
Yahooブログからの記事は全て残っていますが、コメントまでは引っ越しできませんでしたので、Yahooブログでのコメントは全て消えています。また、写真等、お見苦しいところが一部あります。ご了承ください。

訪問ありがとうございます。

カテゴリ