■カラヤンのブルックナー交響曲
※2015/04/10 一部訂正しました。
※2015/04/16 一部追加しました。
ブルックナーの交響曲は、ベートーヴェン、ブラームス、モーツアルトなどと共に、私の好きな交響曲です。非常に多くのLPやCDを所有しています。多分、ブルックナーだけでも200枚以上は持っていると思います。それらの中から、これまで朝比奈隆氏(但し7番、8番、9番のみの紹介)、シューリヒト、クナッパーツブッシュ、マタチッチ、ヴァント、ヨッフムと紹介しましたが、「カラヤンも1番から9番まで全曲録音しているぞ~!」とカラヤン・ファンの声が聞こえてきそうです。
私はアンチ・カラヤンと言いつつ、カラヤンの音源は相当数を持っていて、ブルックナーの交響曲も正規盤の多くを持っています。
そこでカラヤンのブルックナーも紹介しないと、カラヤン・ファンから叱られそうなので、私の持っているカラヤン・ライブラリーを紹介します。
■交響曲 第1番ハ短調
●ベルリン・フィルハーモニーO (1981年録音)
■交響曲 第2番 ハ短調
●ベルリン・フィルハーモニーO (1980年録音)
■交響曲 第3番 ニ短調
●ベルリン・フィルハーモニーO (1980年録音)
■交響曲 第4番 変ホ長調「ロマンティック」
●ベルリン・フィルハーモニーO (1970年録音)
●ベルリン・フィルハーモニーO (1975年録音)
■交響曲 第5番 変ロ長調
●ベルリン・フィルハーモニーO (1975年録音)
■交響曲 第6番 イ長調
●ベルリン・フィルハーモニーO (1979年録音)
■交響曲 第7番 ホ長調
●ベルリン・フィルハーモニーO (1970年録音)
●ベルリン・フィルハーモニーO (1975年録音)
●ウィーン・フィルハーモニーO (1989年録音)
■交響曲 第8番 ハ短調
●プロイセン(現ベルリン)国立歌劇場O (1944年録音)
但し第2~第4楽章のみで第1楽章は欠落録音
●ベルリン・フィルハーモニーO (1970年録音)間違い訂正
正しくは1957年録音です。(EMI) ※2015/04/10訂正
●ウィーン・フィルハーモニー(1957年7月28日)ザルツブルク
音楽祭ライブ録音 ※2015/04/16追加
●ベルリン・フィルハーモニーO (1975年録音)
●ウィーン・フィルハーモニーO (1988年録音)
●ウィーン・フィルハーモニーO (1988年録画)
※DVD映像
■交響曲 第9番 ニ短調
●ベルリン・フィルハーモニーO (1966年録音)
●ベルリン・フィルハーモニーO (1975年録音)
カラヤンのブルックナーですが、私の個人的な感想では、あまり面白くありません。カラヤンのブルックナーの特徴と言えば、曲想がどうのこうのではなく、手兵の一糸乱れの無い、ベルリン・フィルハーモニー(BPO)のアンサンブルの見事さです。これはブルックナーに限ったことではありませんが、特に私はBPOのヴァイオリンの音がとても好きです。念入りな録音のせいかもしれませんが、BPOの弦の美しさ、そして管楽器も他のオケでは聴かれない美しさがあります。正に世界一のオーケストラと言っても過言ではありません。
カラヤン/BPOの演奏は、外面のオーケストラは、非常に美しいのですが、なぜか私には内面的なものを、あまり感じないのです。
特に、彼のベートーヴェンは、スマートで綺麗なクセの無い演奏です。可もなく、不可も無くといった無難な演奏?で初心者向き?といえますが、ブルックナーの場合にも同じように感じます。というか、私はブルックナーの曲にフルトヴェングラーのような、うねりのあるドラマティックさは求めませんが、意外とカラヤンのブルックナーは平凡に聴こえます。まだ、じっくりと何度も聴いたわけではありませんが、1975年-1981年に録音した0番を除く、第1~第9番の全曲録音では、1、2、3、6番などは、お義理で全曲を録音した感じです。7、8、9番以外は正直、あまり真面目に聴いていないので、そのうち再度、聴くつもりです。 そんなアンチ・カラヤンの私でも、まあこの演奏ならと、カラヤン好きの方に、あえてお薦めするとすれば、前記のライブラリーの中から次の2枚です。
■交響曲第7番 ホ長調

1989年、ウィーン・フィルハーモニーOとの録音。この録音はカラヤン最晩年、しかも彼が亡くなるわずか3か月前の、文字どおり彼の最後の録音。彼の正に白鳥の歌。死の直前というのが頭にあるせいか、特に第2楽章のアダージョの美しさは天国的に聴こえます。全曲を通して磨き抜かれた美しさを感じます。
■交響曲 第8番ハ短調

1975年録音のベルリン・フィルハーモニーOの演奏です。 右の写真は輸入盤の解説書の表紙を
スキャンしたもの。
最晩年の1988年録音のウィーン・フィルハーモニーOとの録音も第3楽章のアダージョなどは、これも天国的な美しい演奏ですが、他の楽章がイマイチ・・・・全曲をとおしてバランスが良いのはBPOとの1970年と、この1975年録音のものでしょう。
訂正:1970年の録音はありません。勘違いでした。正しくは
ここは、1957年です。(EMI)録音です。

まあ、あと1枚、面白い録音があります。こんなCDを買う人は、よほどのカラヤン好きか、逆に私みたいなアンチ・カラヤンの人でしょう?。 1944年録音ですからカラヤンが、まだ30歳代のものです。何故か録音を紛失したのか録音しなかったのか分かりませんが、第1楽章が欠落した中途半端なCD。しかし面白いのは1944年の録音ながら第4楽章のみ、なんとステレオ録音なのです。この録音はテスト的にされたようなのですが・・?、第4楽章のダイナミックさといい、これが信じられないほど聴きやすい、確かにステレオの音です。他の2、3楽章はモノラルですが、これも1944年の録音とは思えないほど良い音です。この録音は本当にカラヤンの1944年の録音なのでしょうか?
カラヤンは昔からステレオ録音には興味を示していたようですが、この録音の音は悪くありません。しかし、カラヤンのステレオ録音は、この後、フィルハーモニアOとの録音までありません。
まあ、カラヤンについては、いろいろありますが、カラヤンの膨大な録音は、クラシック界に大きな貢献をしたことには、間違いありません。
アンチ・カラヤンと言いつつ、これからも彼の録音は、時々は取り出して聴いていくでしょう。再度、聴くことにより新しい発見や感動が得られるかもしれませんね。
ブルックナーは、まだまだあります。
全曲を録音していないのも含めると、ルドルフ・ケンペ、オットー・クレンペラー、カール・ベーム、チェリビダッケ、スクロヴァチェフスキ、ショルティ、セル、ワルター、カイルベルト、フルトヴェングラー、コンヴィチュニー、ベイヌム、アバド、ティントナーあたりも今後、出来れば紹介したいと思っている曲が何曲かありますが、ブルックナーは少し、お休みしましょう。
あまり書くと 「おまえはブルックナーとベートーヴェンの交響曲しか聴かないのか?」 と思われてしまいます。
そんなことはありません。単に何でも聴く 「クラシック馬鹿」 なだけです。
【関連投稿記事】 この書庫の中に次の投稿記事があります。下記のアドレスにクリックすれば繋がります。
■ブルーノ・ワルターのモーツアルト交響曲
■バルビローリのシベリウス交響曲全集
■大指揮者?のベートーヴェン交響曲全集
■ネヴィル・マリナーのベートーヴェン交響曲全集
(86種類目のベートーヴェン交響曲全集です)
■マーラーの交響曲全曲
■ルドルフ・ケンペのブラームス
■カラヤンのブルックナー交響曲
■オイゲン・ヨッフムのブルックナー交響曲
■ギュンター・ヴァントのブルックナー交響曲
■カラヤンのベートーヴェン交響曲全曲のライブラリー
■マタチッチのブルックナー交響曲
■クナッパーツブッシュのブルックナー交響曲
■フルトヴェングラーとカラヤンのベートーヴェン
交響曲第9番「合唱」
■カール・シューリヒトのブルックナー交響曲
■マーラー交響曲「大地の歌」
■ブルックナーの交響曲第7番、8番、9番(朝比奈隆指揮)
■チャイコフスキーの交響曲の名盤・名演奏は、こちらです。
■シベリウスの交響曲の名盤・名演奏は、こちらです。
■ブラームスの交響曲の名盤・名演奏は、こちらです。
■モーツアルトの交響曲の名盤・名演奏は、こちらです。
■ベートーベンの交響曲の名盤・名演奏は、こちらです。
では、今日は、このへんで・・・・・HIROちゃんでした。
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